新しくブログライターに加わったGです。
徒然なるままに読んだ本についての読書日記を書き綴っていきます。
第1回目に取り上げる本は、言わずと知れた?「子どもを伸ばす5つの法則 やる気と能力を引き出すパパ・ママコーチング(著者:小山英樹)」です。
(読み込んでぼろぼろになったマイブック)
この本には、現在の教育コーチング理論を確立する元となった考え方や、著者である小山トレーナー(以降、「たびさん」と言います。)の成功談や失敗談などがふんだんに掲載されており、すでに教育コーチである方々やこれからコーチを目指そうと考えているみなさんにとって、そして、お父さんお母さんにとっても必読の書です。
私がこの本に出会ったのは2006年ですが、当時高校の教員であった私は「これこそ、自分が探し求めていた本物の教育だ!!」と感動したことを今でも覚えています。
さて、まず最初に、マラソンの小出監督やプロ野球の故仰木監督などを例にとり、名コーチといわれる人たちに共通したあり方とは何なのかというところから話が始まります。《名コーチに共通していえることは、自分の考えや技術を「教える」よりも、選手の個性と自主性を大事にして、持っている能力を「引き出す」のが上手だということ》このようなあり方は、まさに教育コーチングが目指すコーチ像であるといえます。
では、どのようなコーチなら、相手の能力を「引き出す」ことができるのか。このことについて、たびさんは本の中で《相手はもともとすべてを持っている人だ、できる人だ》という考えが前提になると言っています(現在の教育コーチングの言葉では「信念のトライアングル」としているものになります)。このような前提に立って、よく聴き、受け入れ、しっかりと承認をすることにより、能力が引き出されていくわけです。もちろん、そこには聴く技術や質問する技術も必要になってきます。この技術についてはここでは触れませんが、本を読み込んでいただいたり、ECTPなどの教育コーチング講座受講したりして、身につけることが可能です。
まだまだご紹介したいのですが、キリがなくなってしまうので、本の中に出てくるたびさんの言葉で、特に印象的なものをいくつか抜き出して、今回の徒然読書日記を閉じたいと思います。
《「何があったらできるか」「やったらどうなるか」を考える習慣をつけることです。そして、行動によって得るべきものは、大きな達成感や他人から認められる喜び、他人を幸福にする喜びです。それを繰り返し味わううちに、子どもたちは人生の究極の目的は何なのかを知るのです。》
《自分を観察するというのは、成長した人間だけにできることです。イヌやネコは、「今、鳴こうとしている」と自己観察できませんし、また、赤ちゃんも、ギャーと泣きながら、「自分は火のついたように泣いている」とは思いません。ですから、自己観察できるのは、人間、それも大人の証といえます。逆にいえば、感情のままに子供を叱ったり、怒鳴ったりする親は、大人になりきれていないといわれても仕方ないでしょう。》
《「起こってほしくないこと」が起こらない人生は、幸せかもしれません。しかし真の幸せは、「起こってほしいこと」が起こる、あるいは起こせる人生のはずです。》
《夢は人を勇気づけます。そして行動を喚起します。子どもの夢を尊重し、大切に育むことが、その子の将来を切り拓き、日本の将来を切り拓くことになるのです。》
《コーチングは”魔法の杖”ではありませんが、上手に使えれば、素敵な魔法のような力を発揮します。ぜひ、挑戦してください。》
(2006年当時、たびさんにもらったサイン)