眼に見えるもの

 「教育コーチング」がすきな超介です。

 星降る丹波の里から、星空を観察していました。南の空に天の川が垂れ下がる、そこは銀河系の中心方向で、双眼鏡を向ければ、散光青雲、星団等が観察されます。

 広大無辺の宇宙から、星の光は何百年、何千年、何万年もかけて地球に届きます。宇宙に放たれたそれらのほんのわずかの量の光しか地球には届いていないはずなのに。ヒトの眼力のすごさ、まったく

微々々々・・・・たる光の粒

がちゃんと知覚できるのです。

 お盆休みに読んでいた茂木健一郎さんの本からの孫引きですが、オスカーワイルドの言葉。
 We are all in the gutter, but some of us are looking at the stars.

 日常の仕事も、そのほかの人間関係も決してスムーズではなくて、うまくいかないことのほうが多く、まったく「我々は下水溝の中にいる」ように思うときがあるのですが、でも、夜空の星をみていると意識が吸い込まれていって、そしていつの間にか心が浄化されるのです。そして魂に力が吹き込まれるのです。

 だから「いくらかの人たちは星を見ている」のです。どんなに遠くに「目指すもの」があったとしても、私達の「知覚」は何百、何千、何万光年も隔てて届くほんのわずかな星の光をも、本当に「美しく」感じることができる眼力のように素晴らしいのです。

だから私達は迷ったときも「星」を見れば決して「方向」を見失うことは無いのです!!

あなたの「星」はどんな星ですか?

眼に見えないもの

いよいよ迫ってきた9月6日の「教育コーチング」セミナー準備中の超介です。

 お盆の休みの間は主に読書にふけっています。といっても普段から読書の時間は多いと感じているので、他のこと(たとえば海釣りとか)をと思うのですが、まあ、書籍から触発されることが結構あるので、こちらのほうが面白くてこうなってしまっています。

 「力」、「電流」、「磁力」とか眼に見えないけれども「存在」するものを知ったとき、その意味を実感(慣れるまで)時間がかかりました。世界に「存在」するとは、それを知覚する私がいて始まる関係(? たぶん正しいと、思っています)であると意識できるまで。

 で、私にだけ存在して、他の人には存在しないものがあるのが自然であることが理解できました。人の知覚の仕組み(脳みその構造)はおそらく個人差があるんでしょうから。コミュ二ケーションが取れているときはそんな違いを乗り越えているときですよね。同じものをはじめから見ている人とは関係つくりはコントロールしやすい、でも見えていない人とは・・・。苦労します。

 苦労しますが、でもふと同じものを見ているな、と感じられるときは幸せになります。それは相手が見ている地図の一部を発見したときです。信頼関係が一歩進むときです。人と関わってよかったと感じ、大切にしたい時間です。

「一緒に居る」ように努力をしていると、そのような時間に時々立ち会えて幸せになれるのです。

飛び越える勇気(考えてきたこと、いること)

教育コーチング研鑽中の超介です。

やはり、現在と同じように就職が困難な時代、仕事をどうするか真剣に考えた時がありました。まだ就職先は決まっていなかった時です。どんな仕事がいいのか?あてはありませんでした。あるいは、ぜひこれをやりたい、というものを見つけることもできませんでした。

 それで、昔の僕は、どんな仕事であろうと、やりがいに結び付けられる力を想定しました。そしてそれを身に付けようと考えたのです。どんな仕事であろうと、やりがいに結びつける力があれば僕の人生は幸せだ、と。そしてその力に僕は出会いました。E→P→D→C→T→E→・・・・とサイクルをまわす、というやつです。

 もう90歳近くの老人が、特攻でなくなった戦友のことを目の奥に光るものをたたえて語る映像を見たとき、生きることの重みがずしんと伝わり、仕事のことやら、プライベートのことで心を悩ましていることのありがたさを感じます。これはゼロベース思考というやつで、今自分を捉えているものの外枠を考える、そうすれば次に何を目指すべきか、ヒントが見えてくるのです。

 本は毎日読んでいます。最近は同じ本を何回も読むことが多くなりました。いまよく読んでいるのが茂木健一郎さんの「脳を生かす仕事術」「脳を活かす生活術」「脳を生かす勉強法」この3部作です。これらは彼の著書の中では易しく書いてある本なのでしょうが、それでも僕にとっては右脳と左脳をフルに働かせないと読み込めない箇所がたくさんあります。それで、あれこれと考えながら読むと、脳に栄養剤が注入された様になるのです。あるいは、さび付いた回路に油を差したような感じです。これを何回も繰り返して読んで、脳みそをかき回し、覚醒させるのです。

 壁にぶつかったとしても、必ずクリアする方法がある、飛び越える勇気を持とう!

サングラスをかけていることに気がつく

教育コーチングに導かれている超介です。

集中力の無い子がいて、それを強化するために我慢させて教材をやらせていましたが、ふと、私の勝手な思い込みに気がつきました。そうだ、5分しか集中できないのだったら、そこで勝負しようと。それで、たくさんの種類の教材を手元に用意し、次々と提案して80分を楽しみました。成功!いつもはぐったりとして母親のお迎えの車に乗り込んでいましたが、今日は意気揚々と、胸を張っています。

私自身もセミナーや研修で話している、「人はかけているものに目がいく、足りないものを探す」に陥っている、そのままの自分に気がつきました。集中力が無い子=次々と新しいことに挑戦できる子 だったのです。私は、欠点をみて、その子の可能性を引き出していなかった。彼はそのことを私に教えてくれたのです。私自身もその教材にたのしく取り組むこと、これが大切でした。「いつのかにかサングラスをかけた私」になっていました。

「このくらいの学年であればこうでなければならない」「受験校がここであれば今これくらいできなければならない」・・・・・、こういった思い込みが、そうでない現実の子ども達に強制をかけます。が、その思い込みを一旦はずすと、違う道が見えてきます。(きっと。)

問題意識が答えを見つけてくれました。ふと読んでいる本(幼時鍛錬 川村史記 中央教育研究所)に答えがあることに気がついたのです。強い問題意識を一旦脳に入れると、いつの間にか答えに出くわします。不思議な脳の力との出会い!!

★★★★★ 
前回の答え
1.親と子
  (木のうえに立を書いて横に見るを書くので親、親が   見守るのは子 だから)
2.東 
  (木の向こうに日があります。)
3.杳い(くらい)
  (あまり使いませんが、木の下に日と書いて日の出前、日没後の暗さを表します。)

  算数問題(不思議な計算)
1.計算をしてみてください。いくらになりますか?
                        (電卓可)
      12,345,679×9
          
2.では次の計算を暗算でやってください。
      
     12,345,679×72

母と子の出会いに感動する

教育コーチングの普及活動ingの超介です。

母親の涙の前で、やんちゃな男の子がうんうんと素直に頷くのです。そのとき私は一緒にいてその子にお母さんのこころを言葉で表します。そのようなことを何回か繰り返せば、子どもの心の奥底に何かが現れはじめ、それを私は見極めてそこに、語りかけていきます。想い出を作るみたいにするのです。

母親の力は偉大で、いつもそれに圧倒されます。身長が親より大きくなっても、子どもは親についていきます。思い通りにならないわが子に不機嫌な親がどんどん先に歩いていき、でも子どもは不安そうに、少し困った表情を浮かべながらついていきます。

今日はコーチとの面談の日、コーチは母親の話(愚痴が多いのですが)をじっくりと傾聴します。コーチは母親からも子どもからも、心にあるモノをどんどんくみ出し、それがお互いに透いてみえるまでくみ出します。充分に話し終えた母親はすっきりとした表情で子どもを置いてかえります。教室では子どもがじっと、おとなしくして勉強します。コーチはその子には何も話しません。普段どおりに授業を終え、顔をみてにっこり笑って「ご苦労様、よくがんばったね。」とねぎらいます。

そのようにして僕たちは親と子どもに付き合うのです。決して親と子に説教をするのでなく、奥底の気持ちをくみ出し、くみ出しして、本当の姿を浮かび上がらせようとするのです。3つの信念(人は育とうとする生き物だ/人は自分の中に答えを持っている/人はぞれぞれ)どおりに。

そのような経過をたどっていくとき僕たちコーチも、親子から力をもらっていることに気がつくのです。ありがたいことです。

★★★★★★★★★
前回の問題の答えは 意 です。皆さん大正解だったと思います。ではこれはどう?
(漢字+α)クイズ 1.「木の上に立ってじっと見守っている人がいます。」これは誰と誰?
          2.「木のむこうにお日様がある。」ここはどこ?
          3.「木の下にお日様がある。」これはどんなとき?
 (注)1,2は小学生で習う字です。たぶん。でも、3.は珍しい使い方でちょっと難しいかも。

出会いを仕事にする

9月6日に教育コーチングのセミナーを予定している超介です。

6月14日に松山市の公共施設で 子育ちセミナー をやりましたが、それを見て、開講25周年を迎える教場から保護者セミナーをやって欲しいという要請がありました。させてもらうことにしました。

少しでも喜んでもらえる内容をと準備を進めています。初回のセミナーは本当に心配で夜眠れないくらいでしたが、今度は楽しみにして準備ができそうです。(われながら、変化に驚いています。)直前になると、少し不安が頭をもたげてくるかもしれませんが。

これからは出会いを創る仕事をしていきたいと思います。現状の仕事の枠組みをほどきなおし、少し大きくして人と人、人と場、人と情報、人と・・・の出会いを創る仕事にしたいのです。

出会いの意味も大きく捉えて、たとえば自分の能力との出会いも含めます。最近あったことです。脳は睡眠中も働いていて、昼間に収集した情報を整理しているといいます

前日の夜、中学生(1年)の漢字の問題を解いていて思いつかないので、寝ている間に考えることにしました。こんな問題なのです。(皆さんはすぐ気づくかもしれませんが・・・。)

     ○には全部同じ漢字が入ります。何が入る?
        総○/創○/○思/真○

 で、朝起床後、ふと思い出して答えに気がついたのです。(答えは次回にお知らせします。)この様な脳の働きに出会って、それをきちんと使えるようになれば楽しいことができると思いませんか?

「出会い」の感動

教育コーチングの普及活動をしていきたい超介です。

昨日は太陽と月と地球が一直線上に「出会う」日でした。前日夜間、松山は大雨、警報が出るほどでした。この「出会い」はみることはできないだろうな、とおもいつつ一応、観察できる道具を作っておきました。ダンボール箱と厚紙作る、こんな簡単な観察ツールです。
  20090723-P01.jpg

 朝から曇天でしたが、「食」が最大になる11時頃外に出てみると日がさしています。あわてて前日こしらえていたダンボール製のピンホールカメラをもちだして観察しました。白いボール紙に投影された小指の爪先ほどの小さな三日月(日食中の太陽像)をみました。それからピンホールを10個ほどもあけて、穴の数だけの「かけた太陽群」を見ました。子どもたちもよってきて「おおッ」などと喜んでいます。

数日前、インターネットで母校(高校)の記事を検索していてS倉氏という画家として活躍されている先輩をみつけました。

その人とのある日の出会いの思い出です。彼は校舎脇の桜の木の下からあらわれて、にこやかに笑いながら、こちらを見て何事かを少し語り、また去っていきました。その風体が印象的でした。彫りの深い顔に、肩までの長髪、黒いマント。生徒会の選挙のための遊説であったような気もします。生徒会活動、美術部の活動もし美大へ進学されたと聞いていました。

過去のその人の印象と現在のその人の作品やらが重なり合って(出会って)感動しました。

 身につけた才能を用い、フリーランサーとして活躍している人を見ていると、本当にたくましいと思います。たくましさを感じるのは、その才能が世に開花するまでの、あるいはいま咲き続けている継続的な生き方、努力に対してそう思うのです。

わかっちゃいるけど、できない

「教育コーチング」の普及活動に努めている超介です。

物事を理解する脳内回路と、運動を指示する脳内回路は直接結びついていないので「わかっちゃいるけどできない」ことになるのだそうです。

「わかっちゃいるけどできない」ときには、わかっていることをコトバで表現し、さらに要素に分解したりして、行動に結びつけるための方法を考え、その過程を段階に分けて行動していきます。そうして「わかっていてできる」ようにします。目的に適う行動の回路を少しずつ強化するのです。

ある人の教え、「東洋学は生き方の学問である。古典を読め!」と。学問ができるとは人物ができていることを表すとのこと。それが進むと態度が変容し、ささいな言動から、「おぬしできるな!」とみればわかります。東洋学ではわかることはできること。セルフコーチングとおなじ。

 一国の宰相から、企業の社長、管理職、さらには家族の家長にしろリーダーシップを取る人のささいな言動がその集団に与える影響は大きく、わかっちゃいるけどできない、ではすまされません。

 コーチ、ファシリテーターとしてしっかり立てるようになるためにも生き方の学びを深めていきたいとおもいます。

モードチェンジ!

教育コーチングの研修をやった超介です。

 蝉の鳴き声に気づいて夏になっていたことを知りました。また、脳内がネタをひろって文を作るモードに入りにくくなっていました。パソコンにむかって打ち始めても、途中でやめてしまっていたのです。
状況に流されているような、受身で過ごしているようなモード。それに気がついたので原因を突き止め、変換します。

昨日は久しぶりに社内で希望者対象にコーチング研修をおこないました。受講者は17名、指導歴3,4年・10年程度の中堅職員が集まりました。最初にコーチングのモデルをみてもらって印象を話し合います。さらにコーチの話の聴き方、質問の仕方、クライアントの発言の受け止め方、これらについて分析をしてもらいます。

 受講者の経験が様々(まったく初めてコーチングを見聞きする人から何回かの研修を受けて実践している人まで)であったので、直接見てもらってどう感じるか、どうすればできるかを考えてもらったのです。

 今日はまた別のグループで授業力コンテストというのをやりました。15分程度で模擬授業をやって投票をし合って代表を決め、さらに上位者だけで競い合っていきます。決戦は9月におこないます。最後に講評を述べるのが私の役割でした。10年以上指導している人たちの場であるのでそれなりの迫力のある授業が展開されます。

 できればいいだろうな、今はちょっと無理かもしれないけれど、ぐらいの目標が設定できればモードが変わって動き出せます。悪条件ばかりが目につき、いつの間にか目標を見失っていたのかも?自分にできない他人の行動のモデルを見て、刺激を受けてしっかりモードチェンジするのです!!

「笹にごり」の川/あたたかなまなざし

教育コーチングを極めたい超介です。

2日前までカラカラであった川に「笹にごり」の水が走っています。大雨の直後の茶色の水は、数日後には風にそよぐ蓬の葉裏のような色合いの水になりました。

「笹にごり」時が鮎釣りにはよいと雑誌で読んだことがあります。義兄になる予定の人(姉の婚約者)と紀ノ川に行ったことがありました。バイクに乗せてもらい、降りて川原を歩き、鮎釣りを見ていました。なぜそうなったのか忘れましたが、釣り人が、スイカの香りのする鮎を2匹くれました。持ち帰り、焼き鮎にしてもらいました。

義兄とその家族は新しく弟になる私に何かと気配りをしてくれました。紀の浦等の名所に案内してくれたり、また小説を「読みなさい」といって貸してくれたり。温かいまなざしがありました。数年前に、慶事の際に数十年ぶりに再会したときも同じまなざしを感じました。

たとえば、繰り上がりの計算ができない子に2桁の足し算を指導するとします。繰り上がり、という操作が一つ増えただけで手順が覚えられないのです。小学生の指導体験が少ない担当は、そのことがわからない場合が多いので戸惑います。

ある人にとってはできて当然のことが、出来ない人にとってはそれを強いられると大変苦痛であること、このことを知っていれば、できない相手に対するまなざしが変わり、そこから配慮と工夫が生まれ、待つことも可能になります。

指導される側は、他人のアドバイスが聞けるかどうかが解決の糸口になります。自分が気づいていないことがあるかも、という自覚がある人は謙虚になり、成長の可能性が大きくなると思います。それを知らないときと比べて、自分に対するまなざしが変わるのです。