小さなコーチングの積み重ねが・・8

○教育コーチングでトランスフォーム中の「そら@内藤」です。

○さて、A君の続きです。
 今日、A君の学級の授業へ行きました。

 まず、全員に聞いてみました。
 私 「今日、家庭学習出してない人はいますか?」
 生徒「はい」(なんと8名ほどが元気よく手を挙げます)
 私 (エッ?! いつも提出率のいい学級なのに・・)
   
 そして、その中にA君もいます。
 なんだよ、やっぱり3日坊主かよ・・という
 判断が一瞬浮かんできます。
 あわせて、このクラスたるんでるのか?という
 決めつけも湧いてきます。
 しかし、そうした判断は脇に置いておいて。

 私 「へえ、出せなかったんだ。どうしたの?」
 生徒「昨日、プリントが配られなませんでした」
 私 「ああ、プリントが配られなかったんだ」
   「じゃあ、出した人はどうしたの?」
 B 「僕は、コピーしてやってきた」
 C 「わたしは、余っていたのを使いました」
 私 「おお、コピーしたり、余ったのをさがしたんだ」

 もしかしたら、やってこなかったことを
 責めることになりかねなかった場面でしたが、
 結局、君たちはすごいなあと言う話しになっていました。
 
 午後の学活で、係がちゃんとプリントを配っていました。
 係だってちゃんと責任を感じていることが伝わってきました。

 

小さなコーチングの積み重ねが・・7

○教育コーチングを楽しんでいる「そら@内藤」です。

○さて、先日から紹介している
 家庭学習を提出できないA君のその後です。

 連休前の金曜日のことでした。
 朝、「おはよう」を言いに教室へ行くと
 私の顔を見たA君が、すぐに言いました。
 A君 「先生、ぼくやったんだけど、家に置いて来ちゃった」
 私  「やったのに、置いて来ちゃったんだ」
 A君 「そう、昨日はテレビを見ないで、すぐにやったんだ。
     そして、机の上に置いておいたんだ。
     朝、そのことを忘れて、そのまま置いて来ちゃった。」
 私  「そうか、ちゃんとやったのになあ」
 A君 「うん」
 私  「で、どんな気分?」
 A君 「うん、なんか進歩したって気分」
 私  「そうか、進歩したんだ」(笑)

○そして、連休明けの今日のことです。
 A君とは、朝会えませんでした。
 また、A君のクラスの授業がなかったので
 今日一日、A君とは顔を会わせませんでした。

 私は、いつものように職員室で、提出された家庭学習をチェックしました。
 なんとA君は家庭学習を4日分提出してありました。
 連休は6日間でしたので2日分は不足でした。
 しかし、随分提出したことのなかったA君が4日分も提出してありました。
 それも、とても丁寧にきちんとやってありました。
 さすが、A君です。
 自分の意志で、自分の行動を決めている感じです。
 嬉しい日でした。

小さなコーチングの積み重ねが・・6

○教育コーチング実践中のそら@内藤です。

○さて、A君は家庭学習をやってきたでしょうか。

 A君に朝、会いました。

 私 「今日は、どうだった?」
 A君「・・・」(あっ!!、しまったという表情)
 私 「そうか、できなかったんだ。原因は何だったの?」
 A君「昨日は、バテバテで・・」
 私 「そうか。バテバテだったんだ」
 A君「うん、具合悪くて・・、1日ダメだった」
 私 (本当にそうなのか?という判断がフツフツ湧いてきそうになりながら・・
    それは、ちょっと、脇に置いておいて・・)
 私 「そうだったんだ。
    で、今日はどうなる予定?」
 A君「今日は、絶対大丈夫」
 私 「そうか、大丈夫なんだ」
 A君「今日は、テレビより先にやっちゃう」
 私 「うん、楽しみにしているね」

○コーチングのコミュニケーション1回で、行動が変わることもあれば
 変わらないこともあります。
 でも、いつか自分の頑張りたいように頑張り始める!
 そんな思いを持ち続けることが
 生徒との信頼関係の橋を架けることになるのでしょうね。

 明日が楽しみですが、
 もし、彼がやってこなくても、また話題にできます。

小さなコーチングの積み重ねが・・5

○教育コーチング実践中のそら@内藤です。

○授業の中のちょっとしたコーチングの例です。

 家庭学習ができない生徒っていますよね。

 そんなとき、以前の私は、
 どうしてやらなかったんだ!と責めたり
 家庭学習の大切さを説いたり
 ちゃんとやれよ!と強引に約束させたりしていました。

 先日の授業中でのことです。
 
 私 「A君は、どうしたいって思っているの」
 A君「ちゃんとやりたいなあって思っている」
 私 「ちゃんとやりたいって思ってるんだ。
    で、今日やってこれなかった原因は何だったの」
 A君「・・うう、わかんない」
 私 「そうか、わからないんだ。
    で、もし君がちゃんと家庭学習をやるようになっているとしたら
    何が変わっていると思う?」
 A君「何が変わっている?  ・・・・・・ううう、精神年齢・・」
 他の生徒(笑・・・)

 (私も、面白いこと言うなあと思いながらも、笑ったりしません。
  真面目に受け止めます。)

 私 「へえ、精神年齢なんだ。今の君は何歳なの」
 A君「・・・5歳」
 私 「5歳なんだ、で、何歳になったらできるの」
 A君「みんなと同じくらい・・13歳かな」
 私 「ふうん、13歳か。13歳になった君は、何が変わるの?」
 A君「う・・、家に帰るとすぐテレビを見ないで、取りかかっている」
 私 「そうか、そうなるんだ」
 A君「うん、そうなる」
 
 他の生徒も、ヘェっていう顔をして聞いています。
 
 A君が、本当に家庭学習をやってくるかどうかは、まだわかりません。
 もし、彼がやってくればそれは自分の意志でやってきたことになります。
 私は、それを楽しみに待っていることが出来ます。
 仮にやってこなくても、またそのことを話題にできます。

 もし、強引に約束させていたら、
 あいつ、ちゃんとやってくるだろうかと疑ったり、
 もしやってこなかったら今度はどう責めてやろうと考えているはずです。
 
 少なくとも、私はA君との関係をこれからも大事にできます。
 コーチングは、生徒との関係を良質にするなあと思っています。