幼稚園最後の運動会が 日曜日 行われた。
年長の息子は連日厳しい練習も乗り越え
本番をどれほど楽しみにしていたことか・・・
「ママのお弁当楽しみにしているし!!」
知り合いのおすし屋さんに運動会会場まで
出前をしてもらおうと考えていた私にとって
そのメッセージは先制攻撃であった。
幼稚園最後の運動会だ・・・
普段まったく料理をしていない私が
包丁を握り、フライパンもふった。
手作り弁当をリクエストしてくる
かわいい我が子のために。
走りっこ・障害物競走・綱引き
そして練習に練習を重ねたソーラン節と組み体操
凛々しくて年長児らしい
我が子の成長ぶりに感動し
日々ご指導してくださった先生方や
お友達への感謝が込み上げてきた。
最終プログラムは年長児クラス対抗リレー
いよいよスタートしようとしている。
我が子がアンカーの襷をかけてもらっている光景が
目の前にとびこんできた
。
「聞いてないよ!!」
母は心の中でつぶやいた。
走るのが早くない我が子が
アンカーだなんて・・・聞いてないし
背の順番でリレーの順番を決めるなんて!!
もう一つのクラスのアンカーは
幼稚園一走りの早いNくんなんだから・・・
不安で胸がドンドンと鼓動している。
スタートを知らせるピストルは冷静に鳴り響く。
先を走っている我が子があとから来たNくんに
追い抜かれてはどうしよう・・・
マイナスのシーンばかりが
頭に浮かび不安で不安で余裕がもてない母
負けるという結果プラス
最後の運動会でお前のせいで負けたんだ
とみんなから思われる悲しい思い出なんて・・・
どうぞ神様
我が子にバトンがわたる瞬間には
負けていて頂戴・・・祈る母、泣きそうな母
抜いて抜かれて!!
28人みんないい走りで接線だ!
最後まで勝敗が見えない
前の子が走った。靴がかたっぽ脱げても
懸命に追いかけて追いつこうとしている
そしてリレーアンカーにバトンが渡った。
見る見るNくんが距離を離していく。
「あっちゃん、がんばれ・!!」
先生もお母様方も必死で応援してくださっている。
担任の先生は残りの20Mを一緒に伴走し
ゴールで我が子を抱きしめてくださっている。
園長先生も他の先生方も
我が子の走りに満足し喜んで拍手をして
迎えてくださっている。
練習の時に見られないほど
頑張ったんであろう我が子を
先生方も保護者様も承認してくださっている
感動のフィナーレに
我が子を小さく扱った自分がとても恥ずかしかった。
失敗を恐れていたのは
私だけだったことを目の当たりにして・・・