教育コーチの徒然なる読書日記25

教育コーチのGです。

本日ご紹介する本は、

「灘校 なぜ『日本一』であり続けるのか」著者:橘木俊詔 光文社新書 2010年2月20日発行

です。

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この本は、格差問題、教育問題に精通し、さらには灘高を卒業したが【東大や京大などに進学していない、いわば”落ちこぼれ”】である著者が、過去の数値や、卒業生、在校生へのアンケート等をもとに、

【1学年あたり約200名という少数精鋭主義を考慮すると、東大合格率や国公立医学部や京大への進学実績において、灘校は「日本一」といえる】

秘密に迫った本です。

また、灘校だけではなく、麻布や開成、筑波大付属駒場、甲陽学院などの名門といわれる学校、さらには、イギリス、フランス、ドイツ、アメリカなどのエリート校も論じられています。

それでは、興味深く感じた部分をピックアップしてみます。

【成績2桁を死守せよ】
 100人以上の東大合格を誇る灘高にあっては、学年成績で2桁であれば東大合格圏という、私からは想像だにできない事実です。
 また、現在では【150番あたりの成績であれば、東大・京大あるいは医学部に進学できる確率が高いのである。200番に近い成績であっても、運が良ければ合格圏内というのである】ということです。

【6年間の教科担任持ち上がり制】
 灘校では、6年間を担任団が持ち上がるそうです。作者はメリット・デメリット双方を上げていますが、生徒視点で見てみると明らかにメリットのほうが大きいようです。同様に6年間持ち上がりの学校を数校紹介しています。

【驚くべき高い通塾率】
 在校生へのアンケートから【灘校(中学ないし高校)に入学する前】に【塾に通っていなかった現代の生徒はゼロ】ということが分かります。また、通塾の時期は、入学の3年前が約半数、2年前と4・6年前がそれぞれ約1/4、1年前というのは数%しかいません。

これら以外にも、華麗(異色)な卒業生たちや個性豊かな先生の紹介、【「ガリ勉」バッシング】に関しての著者の見解、エリート教育の種々の功罪など、興味深く読むことができると思います。

灘校が自宅から通える範囲にあったが、全く灘校とは無縁であった私からのおすすめの一冊です。

2 thoughts on “教育コーチの徒然なる読書日記25”

  1. キヨシです。
    Gさん、いつもありがとうございます。
    灘校になると七不思議どころか、さまざまな
    不思議があるんでしょうね。
    先日東京の開成高校のことをテレビで見て、
    高校1年生で高校3年生までの大枠を終えるそうです。
    ですから、2年間は受験指導。
    そら、東京大学に毎年合格者を輩出できるわと
    思いましたが・・・。
    中身が伴わないといけませんからね。
    そら、東京大学合格者

  2. 確かな
    理論や方法を持っているんだろうなぁ
    ということを、感じました。
    それが、伝統の底力でもあるのでしょうね。

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