教育コーチの修業僧です。 我が家の日常の一場面です。
階段から姉妹が降りる。妹が一番に降りたくて,先に降りようとしている 姉を降りないでと怒る。
父が姉に「妹にゴールを譲ってあげようか」 姉「うん。わかった」
ところが,妹はゆずろうとする姉の服を引っ張り妨害する。 すると姉は先に階段を降りきってしまう。
「なんで降りたの」と約束が違うと問い詰めることもできますが, それぞれに事情があると尊重しようとするといろいろな興味が沸いてきます。
父「どうしたの?」 姉「服をひっぱたからバツを与えたの」
正そうと,個をむりやり矯正するダメ出しはお互いにストレスになります。 社会で得た「バツを与える」常識を娘が書き換えるお手伝いをしました。
まずは,そんな姉の思いをそのまま受け取りました。 父「そうか。バツを与えたんだ。」「○○(姉)ちゃんはバツするのが好き?」 姉「ううん。きらい。」 父「そっか,きらいなんだ」「これからバツいる?」 姉「いらない。」 父「これから○○(姉)ちゃんの毎日から,バツがなくなったら,すごくうれしいな」
すると,姉はギューっと抱きつき,「わかった」と一言,父に届けてニコニコしていました。
姉は4歳です。4歳にして自分の能力や常識で世界や他人に影響を及ぼしたいとか,正しく評価したいという承認の欲求にもとづいて,自分にとって気に入らないことにはバツを与えるという社会に知らず知らずにうちに組み込まれているんだと実感しました。
4歳にして,ダメ出し,評価,罰が渦巻く社会の中で日々育っていると思うと,家庭や学校における教育の重要性がますます再認識できました。
幸せな社会に生きる自立した人へ育つために支援をし続ける教育コーチでこれからもありたいな。