『人は死なない』という本を読んだことがある。
大変驚くべき内容だった。しかし、その話ではない。
私の父が亡くなってもうすぐ4ヶ月になる。
終戦の前年、徴兵の年齢には満たなかったがお国のためにと志願して入隊。
敗戦色濃厚の軍港で陸上戦に備えるだけの日々に戦意が萎え、終戦の日「玉音放送の意味をしばらく理解することができなかった」と古いに日記に記されていた。
そんな父が今回のオバマ大統領の広島訪問やあの演説を聞いたら、どんなに感激しただろう。
せめてもう少し生きていたら。そして、90歳の誕生日まで生きていたら、どんなに満足したことだろう。
「過去は変えられない」
父が亡くなってからは悲しむ間もないほど後片付けに追われた。
ベランダいっぱいに観葉植物があった。
一つとして咲いているものはなく、人さまにもらっていただけるようなものはない。
寒い時期だったので、勤務するフリースクールのビニールハウスにとりあえず運び込んだ。
植物が死なないことだけを願って水やりだけはした。
期待はしなかった。
「アマリリス」見事だった。
「お父さん」とつぶやいた。
人は死なない。
キヨシです。
心の中で生き続ける。
その人の想いですね。