「足でかせぐ」とは公立中学校教諭だった頃、よく先輩から言われた言葉だった。
荒れていた中学校に赴任していたこともあり、毎日のように夜回りをしては、生徒に声をかけてきたものである。(もちろん、先輩に誘われて呑んでいることも多かったが)
フリースクールを始めて11年が経った。
その中に小学校1年から6年まで通っている児童がいる。
週1〜2回の通級だが休まずに来てくれる。
通級が始まった当初から「僕は小学校卒業まではMOAスクールに通う!」と力強く宣言してくれていたが、まさに「有言実行」。学校にはほとんど行かないが当スクールにはほぼ皆勤賞である。
泊まりが苦手な彼は修学旅行に行けない。
そこで、当スクールが日帰り修学旅行を6月初旬に計画した。
彼が大好きな映画のロケ地をめぐるツアーである。
そこで、今の世の中、ネットでほとんどの情報が得られるが、実際に下見をしてみることにした。
すると、無機質な二次元の画面からは感じられない坂道や石畳の感覚、路地裏のにおい、人々の熱気が伝わってきた。
私たちはマスコミが切り取った画面でイメージし、「○○は〜である」と思い込んでいることが多いと思う。
そして、「知っている」と信じ込み、それが先入観になる。
しかし、実際に行ってみる、会ってみると全く違う面が見えてくる、というか「感じる」。
これが「足でかせぐ」ということであり、「修学旅行」の意味でもあると思った。
ちなみに、翌日は歩いていると缶コーヒーや缶ビールを無料でいただけた。これも「足でかせぐ」だな。
キヨシです
足でかせぐですね。
若いころはよく言われましたね。
それで身につくこともたくさんありました。