三重県のとある高校で担任業務にいそしむいっすぅぃ・です。
私の担任するクラスのAさんは、最近、保健室に頻繁に行くようになってい
ました。保健室に行っては、大泣きしていたようです。
保健室から帰ってきた彼女に声を掛けるのはもちろんやっていたのですが、
ふと思い立って保健室にいる彼女に会いに行きました。教室に戻ってきた彼
女と、さほどの変わりはないものの、教室にいる時よりも幾分、疲れているよ
うに見えました。
何事にも、時には負けん気を出して、しっかりとがんばる彼女なので、疲れ
ているのかな、と思いながらも、欠席しているのは体育の授業が多く、そのあ
たりになにかあるのかも、と保健の先生と話をしました。それが先週。
今週の月曜日のことでした。保健室の先生に、中学3年のこの時季のことを
話し出しました。
当時、友人とうまく行かずに一人ぼっちになっていたこと、そんなことを思い
出しながら、語ったようです。一年を経て同じ時季に行われるマット運動、それ
が鍵となって、封印していた思い出があふれ出して泣けてしまうのだ、と。
今日、そのAさんと面談をしました。
その時の自分のことをよく知る人はいない新しい世界、そこに期待ができる、
頑張りたいという気持ちを、まず確認。中学3年の秋以降には体育の授業には
参加していなかったことも話し、頑張っていたんだねと語りかけると、涙ぐむ彼
女。頑張ろうともがくAさんがそこにいました。母親や御祖父さんの期待を背負
い、頑張んなきゃいけない彼女がそこにいました。
体育はそれなりにしておく自分自身と全ての教科で頑張る自分自身とどちら
が好きになれそう?と聞くと、どちらも同じぐらいって答えました。
そして思い出しながら、体育の授業は参加していないから‘2’しかもらえない。
だから他の授業で‘5’が取れるように頑張った。と語る彼女。
「それでOKやん。頑張るところで頑張ってるんやもんな」嬉しそうに笑う。
「じゃあ、今回はどうして行こうか」これ以上はやらないと未履修になっちゃう
からまずいよなというラインを示し、そして、<これから>を考えました。
マット運動以外は頑張る。マットのことは体育の先生と話をしたい。その体育
の先生と話をする場所に私にいて欲しい、とお願いをされました。
話すことで、よりピュアーによりクリアーに、そしてより軽くなっていく彼女がそ
こにいました。