足袋師@小山です。
なおさんの日記と、ガッツの日記に触発されて・・・。
先日実家に帰ったときのこと。
母が家の外で、床下に向かって話しかけています。
「どうなん、出てきないな(どうしたの、出ておいでよ)、恐いんか?」
「にゃ・」
「あんたどっから来たん?お母さんは?」
「にゃ・」
「そうか、一人か。ノラか」
子ネコがいるんです。
私が近づくと、奥深くに逃げ込んでしまいました。
数日前から、ちょくちょく現われるようになったそうです。
家に入ってしばらくたったころ、
「にゃ・」
今度は裏口でネコの声。
母がまた話しかけます。
「また“こんちは・”言うてんのか?あんたお行儀ええなぁ。
何か食べもん欲しいんやったら、黙って入っておいで。
わたしに気付かれへんようにそ・っと入ってきて、
何かあったら持って行き。ろくなもんないけど。
“こんちは・”言うたら、わたしに気付かれるやろ?」
仏壇の父にも、金魚にも、鈴虫にも、孫のために買ってきた
カブトムシにも、こうして話しかける母。
「今日も暑かったなぁ。だいじょうぶやったか?あんたら、日が照っても
逃げようが無いもんなぁ。ほら、気持ちええやろ?」
家の周囲を埋め尽くす数え切れない花や植木、畑の野菜にも、
井戸水といっしょに言葉のシャワー。
私も、こんなふうに母の言葉をいっぱい浴びて育ってきたんだな。
キヨシです。
お母さんの優しさが伝わってきますね。
私も母の言葉を聞きに行ってきます。