超介です。
24歳の警察官と話す機会がありました。勤務先の派出署に農家の老人から無人野菜販売所の窃盗被害について相談があったそうです。野菜を盗んだり、料金箱から売上げを盗まれると。
彼は、考えた末、休日も返上し、先輩にも協力してもらい、1ヶ月ほど張り込み、犯行現場を見つけ、注意・指導したとのこと。しかし、同じ人物が再度繰り返したところを後日見つけ、今度は厳しい処分をしたそうです。
若き警察官はこの件でずいぶん悩んだそうです。相談に来た農家の老人の気持ちを考えると、何かしてあげたい、心をこめて作った野菜を安い値段(1個100円)で販売している農家の気持ち、でも無人販売というのはそもそもそういったリスクを背負ってやるべきこと、自己責任であるのではないか、税金を使ってそこまで対処すべきではないのでは、とか。また、注意しただけではとまらなかった、繰り返された行為についてとか。
彼は結局上記の様に行動した。そのことを話してくれて、「話せてよかった」といっていました。僕は聞けてよかったと思ったので、その通りのことを伝えました。「真剣に考えて、行動している若い人がいるのを知ることは勇気付けられる。そういう人がいることは、大変ありがたいことだと思う」などと。
「知行合一」という言葉があります。知っていることに行動が伴うことを重要視する、陽明学の言葉です。東アジアの国々で発達した学問は、勉強することの目的を自己の鍛錬、人物ができることにおくことを目的とする傾向にあります。学んでその人が変わらなければ学問したということにはならない。(コーチングの目指すところと同じ!!)
僕が勤務する学習塾もそのような意味を込めた理念からスタートし現在に至っています。その理念があったので、入社することができた、そう思っています。
「知行合一」・・・青年警察官の話からはその言葉を思いました。彼は考えた、先輩にも相談した、そして行動した。自分が置かれた状況を十分に考えて、そして現実を知って、そして・・・(so what?)・・・行動した。そのように真摯に自分の職務と向き合っている人がたくさんいます。
○「真剣に考えて、行動している若い人がいるのを知ることは勇気付けられ る。そういう人がいることは、大変ありがたいことだと思う」
本当にそうですね。
そう行動することが良いのか悪いのか、その答えがはっきり分かっている
わけではないけれども、
その老人のためにも、盗んでしまった人のためにも
自分ができる精一杯で行動した彼のひたむきさが嬉しくなります。
そして、それで良かったのかと自分に問うている姿に
エールを贈りたいです。
キヨシです。
何かをする時に考えること。
「だれのために」
「なんのために」
大切なことですね。